PDFを回転しても保存されない理由。表示の回転とファイルの回転の違い
横向きや逆さまのPDFを回転して保存したのに、開き直すと元の向きに戻ることがあります。PDFソフトやブラウザの回転には、画面の見え方だけを変える回転と、ファイルのページの向きを書き換える回転の2種類があり、前者は保存されないためです。向きをファイルに残す方法と、Acrobat、Chrome、Edge、Macのプレビューでの扱いをまとめました。
スキャンした書類のPDFが横向きになっていたので、回転させて保存した。ところが、送る前にもう一度開くと、また横向きに戻っています。何度回して保存しても直らない、ということもあります。
回転した向きをファイルに残すなら、当サイトのPDF結合・分割・ページ削除・回転で回して保存し直すのが確実です。ページごとに向きを直してそのまま保存でき、ソフトのインストールも要りません。PDFはサーバーにアップロードされず、ブラウザの中だけで処理されます。
ページの向きをファイルに書き込んで保存する
PDF結合・分割・ページ削除・回転を開き、次の順に操作してください。
- 「ページの削除・回転・並べ替え」のタブを選ぶ
- PDFを枠にドラッグ&ドロップする(iPhoneやAndroidでは「ファイルを選択」を押して選ぶ)
- 向きを直したいページの「右に90度回転」を、正しい向きになるまで押す
- 「この内容で保存」を押す
「edited.pdf」という名前でダウンロードされます。書き換わるのは画面の見え方ではなく、保存するファイルの各ページの向きです。ページの中身は画像にならないので、保存したあとも文字の選択や検索ができます。
ファイルはサーバーに送られません
- 処理は、お使いのブラウザの中だけで行います。PDFをインターネット上のサーバーへアップロードすることはありません。
- 会員登録やメールアドレスの入力はありません。
- 回転したPDFは、お使いの端末に直接ダウンロードされます。
回転には「表示の回転」と「ファイルの回転」がある
PDFを扱うソフトの回転ボタンは、見た目が同じでも、働きは2種類あります。
表示の回転は、いま画面に映っているページの向きだけを変えます。ファイルの中身は変わらず、閉じて開き直せば元の向きのままです。Adobeは、Acrobatの「表示を回転」について、変わるのはページの表示方法だけで、実際のページの向きは変わらず、この変更は保存できないと説明しています。
ファイルの回転は、PDFの各ページに記録されている向きの情報を書き換えます。保存すればその向きが残るので、別のパソコンやスマホで開いても回した向きのままです。
回して保存したのに戻るなら、使っていたのは表示の回転のほうでしょう。保存の操作をしても、ファイルに記録されたページの向きは最初から変わっていないためです。
ほかの方法
Adobe Acrobatの「ページを整理」で回転する
Adobeのヘルプは、回転を文書と一緒に保存するには、表示の回転ではなく「ページを整理」を使うよう案内しています。
- AcrobatでPDFを開き、「すべてのツール」から「ページを整理」を選ぶ
- 回転するページを選ぶ(「偶数ページ」「奇数ページ」「すべてのページ」のような選び方や、ページ番号の入力もできる)
- 左に90度か右に90度の回転を選ぶ
- ツールパネルを閉じ、PDFを保存する
同じAcrobatでも、「表示」メニューの「回転表示」(「表示を右回転」「表示を左回転」)は表示の回転です。Adobeのヘルプには、次にPDFを開くと元のページの向きに戻ると書かれています。上の画面名は、2025年11月更新の日本語版ヘルプのものです。
ChromeやEdgeでPDFを開いている場合
ChromeのPDFビューアにも回転のボタンがあります。Googleのヘルプは、このボタンを拡大や縮小と並べて、PDFのページ表示を管理する操作の1つとして説明しています。回転した向きがダウンロードしたファイルに残るかどうかは、ヘルプには書かれていませんでした。
EdgeのPDFリーダーについても、Microsoftの説明では、回転は拡大やページ移動と同じ、読むための基本機能の1つとして挙げられています。回転したまま保存できるかどうかは、Microsoftの説明では確かめられませんでした。
どちらのブラウザで回転して保存した場合も、保存したファイルを一度閉じて開き直し、向きが残っているかを確かめてください。
Macのプレビューで回転する
Macに標準で入っている「プレビュー」でも、PDFのページを回転できます。Appleのユーザーガイドによると、1ページだけなら、回転ツールをクリックすると反時計回り、Optionキーを押したままクリックすると時計回りです。複数のページをまとめて回すときは、「表示」>「サムネール」か「表示」>「コンタクトシート」でページを選んでから同じ操作をします。
このユーザーガイドに、回転した向きを保存する手順は書かれていませんでした。回転したら保存し、プレビューを閉じて開き直して、向きが残っているかを確かめてください。
回したはずのPDFが、相手の画面で戻っていたら
自分の画面では正しい向きに見えていても、それが表示の回転なら、送ったファイルは元の向きのままです。メールで送る前や、提出フォームへアップロードする前に、保存したファイルを閉じて開き直すと、相手の画面でどう見えるかを確かめられます。
ページを回すついでに、要らないページを消したい場合は、PDFのページを削除しても容量が減らない理由も参考にしてください。同じツールで、回転と削除をまとめて済ませられます。